AIを奴隷にして税金徴収しベーシックインカムへ(3) 格差論と資本家攻撃へ?

[chat face=”frogface.jpg” name=”カワダさん” align=”left” border=”blue” bg=”green” style=”maru”]そうこうしているうちに、話が19世紀ぐらいにまでさかのぼってしまう(笑)

「AIと機械が仕事をし、資本家がそれを保有し豊かになる、庶民は職を奪われ、その果実を享受できない」

なんか、歴史の教科書っぽくなってきただろ。

ベーシックインカムは、そのコンセプトの強烈さ、ポピュリズム的な受けの良さ(ロボットやAIから、言い方を変えれば金持ちから金をとる)から、マスディアでの露出も増えているが、これと同じ流れの議論として、「AI、機械は資本家。だから労働者には不公平。これを打開すべき」という議論もそれなりに勢いを増している。職業を奪われるという危機意識と、組み合わせて、妙な議論形成が進んでいる。

根っこにあるのは、近年、労働者の分け前の割合である労働分配率があがらないことだ。マクロ的に見ると、日本だけでなく、先進国はおしなべて、IT化が進み始めて以降、労働分配率が上がりにくくなっている。これを資本収益率が強く、労働分配率は弱められていると主張したのが、日本でもブームとなったフランスのピケティであり、所得の再分配の必要性を強く主張している。

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つまり、技術の進展によって、AI、ロボットの生産性が高まるが、おいしいところは、AI、ロボットの持ち主である企業や資本家(この流れでは資本家がよく使われる)が独り占めしているため、労働者の取り分である労働分配率が上がらない、これこそ問題だという言い方だ。

そして、資本家から金をとるというと人聞きが悪いので、仕事を「奪った」AIやロボットから税金をとって、再配分すべきだ!働く人がゼロになるということは、そのかせぎ分はAI、ロボットが稼いでいるのだから、そこから徴収すれば、労働者の収入分とつりあうはずだ!という考えにまでつながったのが、ベーシックインカムに見える。

また、ベーシックインカムまで、進展せずとも、職を脅かされる労働者を助ける原資は、AI、機械(つまり資本家)から、とるべきという主張は、マイルドなレフトサイドからも受けいれやすい。

よく言われることだが、この再分配(主張の根源としては、実は格差問題)議論は、程度の差こそあれ、心情(信条)的には、共産主義とシンクロしやすい特徴があり、デジタル・コミュニズムの提案につながってくる。新しい技術を用いて、生まれた新しいコミュニズムの装いが、ベーシックインカムとAIをつないでしまった。[/chat]

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